2009年04月01日

ソフトグランドの後ハードグランド

キーポイント(グランド)

この方法はソフトグランドとしてもハードグランドとしても用いることが出来ます。

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位置情報ソフトグランドとして

1). 版はアクリル水性グランドを塗布する時と同様にクレンザーで脱脂しておきます。

2). サクラ水溶性版画絵の具にリキテックスジェルメディウムを混合。

混合の割合
サクラ水溶性版画絵の具:2容量
リキテックスジェルメディウム:1.5容量

3). よく練り、ローラーで版に塗布する。この時、版を暖める必要はありません。
全体に均一に、銅の色が見えないように塗布します。

4). 電熱器で30秒間加熱。
この時、グランドは適度に軟らかいベタベタした状態です。
時間の経過とともにグランドは乾燥して固くなるので、あまり長時間を要する描画には不向きです。

5). 版が冷めたらロール紙などを版に当て、その上から鉛筆で描画。

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6). 描画後、2分間ほど電熱器で加熱(もわっと蒸気が出てきます)し、手で触ってもつかないように(出来るだけ完全に)乾燥。これでハードグランドになります。
この段階で腐蝕液につけるとソフトグランドエッチングになります。
(ソフトグランドだけで腐蝕液に浸ける場合でも2分間ほど電熱器で加熱し、グランドを硬く乾燥させます。生乾きだと腐蝕液や水によって溶けてしまいます。)

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位置情報ハードグランドとして

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ハードグランドになったところで、エッチングニードルで描画。
グランドの色が黒いのでニードルの線がよくわかります。
鉛筆で描いた下絵をプレス機を使って転写できます。

描画後、腐蝕液に浸けます。


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このグランドは消毒用アルコール(エタノールなど)で除去できます。
(10%の炭酸ナトリウム水溶液に浸けても除去できます。)

09-3-31j.jpg

版に細かい波紋のような模様が現れることがありますが、腐食によるものではなく、銅が変色しているだけです。刷りには影響しませんが、気になる場合はピカールで磨くときれいに消えてなくなります。

09-3-31h.jpg
インクの色は金色を使って刷ってあります。

・ソフトグランドに使用する時の乾燥時間は30秒間ですが、版の大きさや熱源によって多少変化するでしょう。
・ハードグランドとして使用する場合の乾燥時間も多少変化するでしょう。


ソフトグランドは、自作できる油性のものもあります。こちらの方法は描画時間にとらわれることなく制作できます。サラダ油でグランドは除去できます。
この方法は以下のページをご覧下さい。
http://hanga.seesaa.net/article/39903598.html

 


タグ:グランド
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2009年03月23日

アクリル水性グランドの使用方法

キーポイント(グランド)

位置情報ハードグランドの塗り方

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ハードグランドエマルジョンを水で1.5倍に希釈して流し引きします。(グランド2:水1) 刷毛引きも可能。
このグランドは塗布すると透明です。

ピカールで磨いた時はサラダ油で汚れをしっかり落とし食器用洗剤で水洗。
酸化膜が版の表面にあるようであれば小さなウエスで包んだ塩で酢を少々版に垂らして拭くようにして除去する。
そして台所用クリームクレンザーを版につけてスポンジで円を描くように擦って脱脂。
脱脂の作業は指の油をつけないためにゴム手袋をするほうが好ましい。
脱脂後は版の表面は絶対触らない。

09-3-23.jpg hg-nagasi-1.gif
流し引きは出来るだけ薄く塗布するために何回もかけないで1回ですむようにしたほうがよい。トレーに溜まったグランドは容器に戻して使える。

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流し引きした後はこのような台に版を置いて余分なグランドを版の角から流すと端に溜まりができにくい。

09-3-23b.jpg
この角に溜まりができると時々筆で取ってやります。
あらかた余分なグランドが流れて液が切れてしまったら電熱器の上にのせて加熱し完全に乾燥させます。

09-3-23d.jpg
グランドを完全に乾燥させるために重宝します。
小さい版なら電熱器が十分熱くなった状態で30秒〜60秒間の加熱でOK。

09-3-23a.jpg
角材とベニヤ板で作ってある。



位置情報修正グランド

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修正グランドはハードグランドエマルジョンとストップアウトレジストを1:1で混合して使う。
蓋付きの小瓶に入れて作っておくと使いやすい。絵皿に取り出して使う場合は時間経過とともに固くなるのでサランラップで蓋をすれば固まりにくくなる。

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修正グランドを塗るために使った筆は水に浸けておくと固まらない。使う時は水分をよく拭ってから。

溜まりや気泡が無いようにして出来るだけ薄く均一に塗ります。

修正グランドでマスキングして腐食を繰り返す場合は、
腐蝕液から版を取り出した後は少量の醤油をかけて腐食止めします。こうしないと修正グランドの接着力が弱くなり剥がれてしまうことがあります。

グランドの除去は10%の炭酸ナトリウム水溶液に10分間浸ける。
アクアチントの粒子は3〜5分間で除去できる。

修正グランドを塗った部分は完全に除去できなくて版に付着して残っていることがある。
よく見るとわずかに緑色を確認できる。ルーペでよく見てみる。試し刷りするとアクアチントの部分がモワモワして均一に刷れない。
このような場合は水で2倍に薄めたアンモニア水を版にかけて歯ブラシなどで擦る。または、D-Solveを版にかけてナイロンの毛の刷毛などで伸ばして数十秒置いてから歯ブラシなどで擦る。またはアンモニア水を使用した後にD-Solveと両方使用する。
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アンモニア水はこのような容器に入れて版に適量かけるようにするとよいでしょう。

アンモニア水は比較的強いアルカリ性になりますので、念のためにゴム手袋などを使用し直接手を触れないようにして下さい。鼻を突く匂いがあります。換気をよくして出来るだけ吸引しないようにして下さい。

北山銅版画室で販売しているアンモニア水の濃度は5%と低く劇物の対象外です。薬局で虫さされのかゆみ止めや気付け用に販売されているアンモニア水の濃度は10%前後です。


posted by Studio at 17:48 | 京都 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | キーポイント(グランド) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

 

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