2006年06月24日

1日体験

二人で参加されました。
一人はドライポイント、もう一人はエッチングで制作。
1日体験では銅版画の技法の中からドライポイントかエッチングを選んで制作していただけます。

お二人の制作過程を簡単に説明します。


エッチングの場合:

a10.jpg
Z*Acryl水性グランドを流し引き。
POINT: 水性グランドをつける前に版の表面を良く脱脂して、指で触らないようにする。

a9.jpg
版を電熱器で30秒〜1分加熱してグランドを完全に乾かす。

a8.jpg
ニードルやルーレットで描画。

a6.jpg
タテ型腐蝕タンクに版を吊るして腐食。
腐蝕液:エジンバラエッチ液
腐食時間:2分と10分の2段階
POINT: 腐蝕液から取り出した版にグランドを塗ってさらに作業を続ける時は、版にできた酸化膜を醤油で取り除く。
酸化膜や油分は水性グランドが剥がれる原因になります。

a5.jpg
炭酸ナトリウム水溶液(10%)に版を5〜10分間浸けてグランドを除去。

a3.jpg
インクをつめたところ。

a2.jpg
出来上がり。
インク:シャルボネール(フランス)
紙:ハーネミューレ(ドイツ)

版に残った油性インクの掃除はサラダ油で拭き取ります。その後、食器洗いに使う台所用洗剤で水洗。
インク練り台なども同様に拭き取り、その後アルコールで拭き油分を取り除く。


ドライポイントの場合:

a7.jpg
ドライポイントニードルやルーレットなどで銅版に直接描画していきます。

a4.jpg
インクをつめたところ。

a1.jpg
できあがり。
インク:シャルボネール(フランス)
紙:イズミ(日本)

版に残った油性インクの掃除はサラダ油で拭き取りましたが、この版の場合は取れにくかったので、トウモロコシや大豆から作られた植物バイオの溶剤D*SOLVE インククリーナーを使い拭き取りました。その後台所用洗剤で水洗。



1日体験教室:
※お友達同士やご夫婦または親子で参加すると10%OFF!*
*1日体験教室と初心者の初回に限ります。

posted by Studio at 22:51 | 京都 | Comment(2) | TrackBack(0) | 1日体験 / ドライポイント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
今日は楽しい体験をさせていただきました。いい一日でした。
丁寧に教えていただき、とてもわかりやすかったです。
いろんな工程を経て、最後に紙をめくった時の瞬間がとても感動でした。
はまるかも。。。
Posted by 今日のふたり at 2006年06月25日 01:06
遠路ありがとうございました。
銅版画の魅力をお伝えできてよかったです。
表現に応じて様々な技法を試みる面白さもあります。またお待ちしております。
Posted by Studio at 2006年06月25日 16:59
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