2007年05月27日

スタジオ風景 5-27 '07

”アクアチント”
アクリルグランドをエアーブラシで版に吹き付けます。

前回 5月12日の続きです。
前回は水溶性のソフトグランドを使って、鉛筆のテクスチャーが出るようにしてラインエッチングをしました。
今回はそれにアクアチントをしました。
5-27-07e.jpg

5-27-07c.jpg

腐食時間を変えて濃淡を出しています。
5-27-07b.jpg
技法:ソフトグランドエッチング、アクアチント




5-27-07f.jpg

こちらの方もアクアチントです。
5-27-07d.jpg
アクリルグランドをエアーブラシで吹き付けているところ。

5-27-07a.jpg
今日1日でここまで出来ました。
これからどのようになっていくのでしょうか・・・。
インク:アクアインタリオ(水性SOYインク)のランプブラックです。青みがかった黒です。
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2007年05月26日

スタジオ風景 5-26 '07

エッチングで1日体験。

トリマーのお仕事をされているヒラノさん、銅版画は初めて。
エッチングでカードを作って、ワンちゃんファンにプレゼントしたいとのこと。ニードルで描き始めるまでに銅板を削ったり磨いたりと、色々作業があります。
アクリルグランドを塗布し、描画が終われば腐食液に浸けます。
5-26-07b.jpg
1回目の腐食後、修正用のアクリルグランドを塗布したところ。これからもう一度腐蝕液に浸けます。(腐食時間の時間差によって線の太さ、強弱をつけます。)

5-26-07a.jpg
腐食液(エジンバラエッチ液)から取り出したところ。

5-26-07c.jpg
10%の炭酸ナトリウム水溶液に浸けて、アクリルグランドを除去。

5-26-07d.jpg5-26-07e.jpg
5-26-07f.jpg5-26-07g.jpg
出来上がった版にセピア色のインクをつめて刷りました。

5-26-07h.jpg
刷り上がったら板に水張りして乾燥させます。

5-26-07i.jpg
頑張って7枚刷りました。(顔にもインクが・・・)

5-26-07j.jpg
技法:エッチング
紙:ハーネミューレー
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2007年05月22日

フォトポリマーいろいろ

前回の2007年05月20日、「フォトポリマーフィルム:ImagOn ULTRA-rapidの実験」でつくった版を刷ってみるとこのようになりました。
imagon-b.jpg
インク:アクアインタリオ(水性SOYインク)
適切な露光時間を調べるために3段階に分け露光したのでこのようになっています。

imagon-a.jpg
版を日中1日室内に置いていたら、フィルムの色が製版した直後よりも濃い青色に変わっていました。
版は一晩置いたほうがより強くなるそうですが、製版した直後でも刷れます。版を強くするために製版し終わったら版をウォーマーや電熱器で少し加熱した後、熱が冷めたらもう一度紫外線に曝すとよいでしょう。

Z*ACRYLフォトポリマーフィルムとは、露光時間が全然違います。ImagOn ULTRA-rapid は 「rapidー早い」だけにZ*ACRYLフォトポリマーフィルムと比較すると露光時間がとても短いです。

以前に紹介した(2007年02月25日)ものをImagOn ULTRA-rapid で試してみると、光源と距離は同じでZ*ACRYLフォトポリマーフィルが1分30秒だったものが、ImagOn ULTRA-rapidだと12〜3秒という短い露光時間でした。
imagon-c.jpg
インク:アクアインタリオ(水性SOYインク)
ImagOn ULTRA-rapidは、原稿に使うイメージによっては、2、3秒の差でも結果が変わってくるようです。
あるいは、光源と版までの距離をもっと長くするとか、もっと弱い光を照射する方法もあるのではと思います。

ImagOn ULTRA-rapidは、フィルムの樹脂層が Z*ACRYLよりも厚いため、インクがよりしっかりと紙に刷り取られます。また、作業過程のフィルムの取り扱いが容易にできるようになっています。

原稿の黒いドットと露光時間の関係。
写真を網点処理したドットは、小さなドットほど露光時間は短くなります。
つまり、(紫外線を遮断する)黒い面積が小さいほど露光時間は短かめになります。
dot2.jpg(部分拡大)

逆に、透明の(紫外線を透過する)面積が小さいほど露光時間は長めになります。
dot1.jpg(部分拡大)



銅板などの金属板にフィルムを貼る時は、版面をピカールで磨き滑面にするほどフィルムがしっかり密着するようです。


フィルムを貼る時は、ホコリやゴミが入らないように清潔にして作業します。
水洗した版の水気を拭く時は、キムワイプがお薦めです。
kimuw.jpg
キムワイプ:紙ウエス。クリーンルーム対応クロス。ホームセンターなどでも購入できます。
posted by Studio at 18:36 | 京都 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | フォトポリマー(写真製版) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月20日

フォトポリマーフィルム:ImagOn ULTRA-rapidの実験。

Zアクリルのフィルムと比べると作業がやりやすかった。
露光時間は約1/3くらいで、かなり短い。

<データ>
ケミカルランプ8本(20ワット)
光源までの距離:53cm
露光時間:左から20秒、30秒、40秒
現像時間:9分
この原稿の場合、適正な露光時間は25秒〜30秒でした。

DSCN4634.jpg 4635.jpg
しっかり凹凸ができている。
posted by Studio at 13:50 | 京都 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | フォトポリマー(写真製版) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

スタジオ風景 5-19 '07

■1日体験 ドライポイントで。
DSCN4633.jpg DSCN4630.jpg

DSCN4627.jpg DSCN4629.jpg

05-19-07a.jpg 05-09-07b.jpg
技法:ドライポイント、ルーレット
紙:ハーネミューレー
インク:ルフラン(オレンジ色)、シャルボネール(黒色)
posted by Studio at 13:42 | 京都 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 1日体験 / ドライポイント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月15日

水性版画インク・アクア インタリオ

健康と環境のために、水性インクを。
Soyバインダー インク・非水溶性(石鹸と水で溶ける)

大豆ベースの版画インク、"AKUA INTAGLIO" を紹介します。

ニューヨークの Rostow & Jung Akua Water-based Inks という会社が開発しました。
今回、北山銅版画室はカラーインクも揃えました。

銅(凹)版画のあらゆる技法の刷りに適用できます。
もちろんフォトポリマーフィルムにも使えます。
その他、凸版(バレン刷り及びプレス刷り)やモノタイプ、コラグラフのためにも使用できます。

刷り終わった版や用具の掃除は、水と石鹸できれいに洗えます。
石鹸は液体の食器用洗剤を使用できます。スポンジでお皿を洗うように。

当然ですが、人体に有害な石油系溶剤などは不必要なため、
有害物質を皮膚から吸収したり、揮発した蒸気を吸い込むこともなく、まわりの空気も汚しません。
また、火気に対しても安全です。

容器内で硬化しない
決して皮膜で被われることがなく、容器内またはインク練り台の上で硬化しないので、インクは全く無駄になりません。

優れたプリント
用紙に効果的にインクが刷り取られ、きれいで良いプリント結果が得られます。

インクの拭き取りに使用した寒冷紗は、洗濯すれば何度も使用できます。

AKUA INTAGLIO 1個 8 fl. oz. / 237 ml
CarbonBlackINT.jpg Carbon Black
LampBlackINT_000.jpg Lamp Black
HansaYellowINT.jpg Hansa Yellow
ScarletRedINT.jpg Scarlet Red
CrimsonRedINT.jpg Crimson Red
PhthaloBlueINT.jpg Phthalo Blue
PhthaloGreenINT.jpg Phthalo Green
YellowOchreINT.jpg Yellow Ochre
RedOxideINT.jpg Red Oxide
Carbazole Violet001.jpg Carbazole Violet
Van Dyke Brown000.jpg Van Dyke Brown
TitWhite3.jpg Titanium White

akua1.jpg
詳しくは以下のページへ。
http://hanga.info/shop-akua.html
posted by Studio at 17:16 | 京都 | Comment(0) | TrackBack(0) | 新・版画材料 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月12日

スタジオ風景 5-12 '07

〜 水溶性のソフトグランド 〜
サクラ水溶性版画絵の具 +リキテックス ジェルメディウム
harad5-12-07.jpg

harad-5-12-07.jpg
技法:ソフトグランドエッチング(水溶性のソフトグランドを使用)

次回はアクリル水性グランドをエアーブラシで吹き付けでアクアチントを加えます。
この作品がどのように変化するでしょうか。

posted by Studio at 18:28 | 京都 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | ソフトグランド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月04日

スタジオ風景 5-3 '07

水性と油性のソフトグランド
今日は2種類のソフトグランドでつくった版を、1枚の紙に並べて刷りました。
〜 水性のソフトグランドは
サクラ水溶性版画絵の具 +リキテックス ジェルメディウム 〜

〜 油性のソフトグランドは4月24日に紹介した新しいソフトグランドです。〜
150g bee wax ― 蜜蝋
75g resin colofonium (used for tradicional aquatint) ― 松脂
500g black lithographic ink ― 黒色のリトグラフインク
150g lard ― ラード
これを混ぜ合わせて自分自身で作ります。

07-5-3sof.jpg
セピア色のインクをつめて刷りの準備ができた版。

07-5-3sof1.jpg
左:水性のソフトグランド、
右:油性の新しいソフトグランド

出来上がりを比較してみると、違いはほとんどないように思いますが、
油性の新しいソフトグランドのほうが若干タッチがやわらかいかなぁ・・。
posted by Studio at 22:05 | 京都 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | ソフトグランド | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

 

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